現代美術用語辞典 1.0

AID(Archive International de la Dance)

AID (Archive International de la Dance)
2009年01月15日掲載

バレエ・スエドワを主宰し、J・ベーカーをパリに紹介し、黒人レヴュー(レヴュー・ネグレ)を手がけるなど華々しい活躍をしたR・ド・マレが創設した国際舞踊アーカイヴ(図書館を併設する舞踊研究機関)。 1931年6月16日、バレエ・スエドワとそのスター・ダンサーで前年に没したJ・ボルランを記念してパリに開設された。ダンスに関わるさまざまな展覧会、講演会の主催などを行なった。また、同名のダンス雑誌 『Archive International de la Dance』を1932年から36年にかけて発行した(全20刊)。このアーカイヴには日本を含めさまざまな国から研究者が訪れて利用し、研究の成果を上げた。 1932年には、アーカイヴ主催によるボルランを記念した世界初の国際振付コンクールが開催され、K・ヨース振付『緑のテーブル』が1位に選ばれるなど、バレエ界への功績は大きい。アーカイヴは1950年に閉鎖され、コレクションは現在、パリ・オペラ座図書館とストックホルム・ダンス博物館に半分ずつ所蔵されている。

[執筆者:芳賀直子]

現代美術用語辞典 2.0

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