現代美術用語辞典 1.0

CNAC(国立現代美術センター・グルノーブル)

CNAC (Centre National d'Art Contemporain de Grenoble)
2009年01月15日掲載

通称マガザン(MAGASIN)。所在地はフランスのグルノーブル。ギュスターヴ・エッフェル工房設計(1900)の歴史的な工業用建造物跡を利用し、フランスにおける現代美術普及のための拠点として1987年に設立。実験的なイヴェントやプロジェクトに対応可能な約2000平方メートルのフレキシブルな展示スペースを有する。世界の重要作家のコレクション、年約12本の企画展開催と並行して、創立当初からキュレートリアル・トレーニング・プログラム(l'Ecole du MAGASIN)という特筆すべき活動を行なっている。このプログラムではキュレーティングという新しい分野に眼目を置き、マガザンのスタッフを中心に内外のスペシャリストをアドヴァイザーとして迎え、現代美術のフィールドで活動する学生や専門家を対象に実施している。主として展覧会、アート・マネージメントにまつわる実際的な方法論の習得を目的とした約10カ月に渡るプログラムで、コースの最終段階で実際に展覧会を企画開催するなど、充実した内容を誇り、注目を集めている。また附随のブック・ショップは、資料、書籍の充実度で知られている。

[執筆者:井伊あかり]

現代美術用語辞典 2.0

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