現代美術用語辞典 1.0

「ハプニングとフルクサス」展

Happening & Fluxus
2009年01月15日掲載

ケルンのクンストフェラインにて1970年11月から翌年1月にかけて開催された展覧会。キュレーターはハラルド・ゼーマン。ハプニングやアクションといった、物質的な作品として残らないアート・ワークとその歴史の記録を目的とした。会期中3日間にわたるフェスティヴァルが開催され、会場には「ドキュメンテーション通り」が設けられて1959年から70年までのハプニングやイヴェントの資料が日付順に並べられた。そのまわりにN・J・パイクとC・ムアマン、R・フィリュウ、T・シュミット、C・オルデンバーグ、H・ニッチ、J=J・ルベル、W・フォステル、工藤哲巳らが各自場所を与えられて資料や作品展示等を行なった。楽器や音、テレビなどさまざまな媒体を使用した同展にはイヴェント的魅力もあったが、重要なのは同展が、60年代のアート・シーンを席巻した非物質的アートの歴史的、記録的展覧会となったことである。

[執筆者:浅沼敬子]

現代美術用語辞典 2.0

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