2019年09月15日号
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現代美術用語辞典 1.0

オークション

Auction
2009年01月15日掲載

売り手から作品を委託で預かり、エキスパートの鑑定を経て、競売吏(オークショニア)のもとに公開の競りあるいは入札を行ない、非公開のリザーヴ・プライス(売り手の手取りの最低価格)を超えた最高価格で落札した買い手に作品を売るという、交換流通の仲介斡旋。公開性、価格決定など、画廊とはシステム上対立の関係にある。オークション・ハウスは売り手と買い手からの公示手数料を主な収入源とし、売買による差益には関与しない。カタログに記載される出品作品のエスティメイトは落札予想価格であり、作品の真性保証は作家名に限られることが多い。真贋については、買い手に与えられる情報の公正さにおいて画廊よりも信頼が高い場合もあるが、責任の規定のされ方はまちまちである。世界の2大オークション・ハウスは、18世紀にサミュエル・ベイカーがロンドンに設立した書籍のオークション・ハウスを前身とするサザビーズと、1766年美術商ジェームス・クリスティーが創設し、当初から美術専門に扱っていたクリスティーズ。その他、1854年、フランス国営のオークション場として設立されたオテル・ドゥルオが挙げられる。かつては上流階級のサロンであったオークション・ハウスが世界企業化した現在では、電話によるビッド(bid=競り)も盛んである。さらに、インターネットの普及とともに、イーベイなどに加え、サザビーズもオークション・サイトに進出。オークション自体が一般化するなか、扱われる現代美術の割合はまだ高いとは言えず、特に市場価値の定まらない若手作家の作品が扱われることは稀である。

[執筆者:柴田勢津子]

現代美術用語辞典 2.0

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