2020年10月15日号
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現代美術用語辞典 1.0

ユーゲントシュティ

Jugendstil
2009年01月15日掲載

アール・ヌーヴォーのドイツでの展開だが、アーツ・アンド・クラフツ運動とも重なりあう。1896年にミュンヘンで創刊された雑誌『ユーゲント』にちなんだもの。この雑誌はデザインの専門誌ではなかったが、ドイツのアール・ヌーヴォーの発表の場となった。1895年には『パン』誌が美術批評家ユリウス・マイヤー=グリーフェによって壮観されており、創刊号におけるオットー・エックマンの装飾は、ドイツでのアール・ヌーヴォーの展開の最も早い例とされる。1987年「手工芸芸術共同工房」が設立。中心人物ヘルマン・オブリストをはじめ、ベルンハルト・バンコク、ペーター・ベーレンスらが参加。ベーレンスは1899年にダルムシュタットにつくられた芸術家村にも参加している。有機主義を標榜していたヴァン・ド・ヴェルドはユーゲントシュティルのもうひとりの中心人物であり、1902年には新しい工芸運動の拠点「工芸ゼミナール」(のちのバウハウスの前身)に招聘される。建築家ブルーノ・タウトもまたユーゲントシュティルの画家から出発している。ドイツやオーストリアのユーゲントシュティルは、フランス的展開というよりもむしろ、装飾を控えた合理的なモダン・デザインへの橋渡しの位置を占めている。

[執筆者:紫牟田伸子]

現代美術用語辞典 2.0

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