2019年09月01日号
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現代美術用語辞典 1.0

ネオ・ジオ

Neo-Geo
2009年01月15日掲載

「ネオ・ジオメトリック・コンセプチュアリズム」の略称で、1986年にニューヨークのソナベント・ギャラリーで華々しいデビューを飾ったJ・クーンズ、A・ビカートン、P・ハリー、M・ヴァイズマンの四人の若手アーティストを指す。とはいえこの四人の作家には同世代という以上の共通点はなく、その作風が「ネオ・ジオ」という呼称に相応しいのは、強いて挙げるなら、J・ボードリヤールの理論的影響下に独自のシミュレーション解釈を踏まえた、監房をモチーフとした幾何学絵画を描くハリーだけである。この四人は現在も活躍中だが、一括する必然性を欠いている以上、当然のようにもはや「ネオ・ジオ」と総称されることはほとんどない。今にして思えば、「ネオ・ジオ」とは新進作家を売り出すためのプロモーションという意味合いが強く、活気に沸いた80年代ニューヨークのアートシーンの雰囲気を体現する懐古的な用語に化したと言えよう。

[執筆者:暮沢剛巳]

現代美術用語辞典 2.0

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