古都プラハは、古くよりヨーロッパの東西南北を結ぶ十字路として栄えました。1583年には、神聖ローマ皇帝として君臨したハプスプルク家のルドルフ2世(1552-1612)がウィーンからプラハに遷都し、広大な帝国の首都としてプラハは黄金期を迎えます。稀代のコレクター、そして芸術の庇護者として知られるルドルフ2世のもと、帝都プラハはヨーロッパの芸術文化の一大拠点となったのです。
本展では、ルドルフ2世の時代にプラハを交差した16世紀から17世紀の版画をとりあげます。
皇帝の膨大なコレクションに含まれる版画家たちと同時代に宮廷の直接の影響下で生まれた版画に焦点を当て、デューラーからブリューゲル版画、ホルツィウス、そしてジャック・カロまで版画界を彩る名品173点を紹介します。[美術館サイトより]