現在、十日町市街地の通りや街角で目にする多くの石の彫刻作品は、1995~2014年の20年にわたり開催された「十日町石彫シンポジウム」で制作・設置された作品群です。猛暑の夏にも、豪雪の冬にも耐えて、すっかり街の風景に溶け込み、十日町を特徴づける景観のひとつとなっています。
シンポジウムの最終年となった2014年以来、当館では「十日町石彫プロムナードの作家たち」と名付けたシリーズ展を開催しています。12回目となる今年は田中毅(1951-)と新谷一郎(1956-)、それぞれにユニークで愛嬌のある造形で親しまれている2人の展覧会です。
田中は毎朝心に浮かんだかたちを紙に描き、それを石で形にしているのだといいます。豊かな想像力から生まれた遊び心あふれる作品は、きっと童心を呼び起こしてくれることでしょう。一方、カバや犬など動物を表情豊かに表現する新谷の作品には、動物たちを見つめるあたたかな眼差しを感じます。ユーモアを交えた楽しい作品が心和ませてくれることでしょう。
これまでも同じ会場で作品を並べた経験があるという2人。今回はどのような世界が繰り広げられるのか、ぜひお楽しみください。
【同時開催] 館蔵刀剣展 ① 古刀
館所蔵の日本刀から、鎌倉時代(12世紀)~室町時代(15世紀)に作刀された10口を展覧いたします。500年以上を経た今もなお人々を惹きつける鉄の美をぜひご堪能ください。