レオポルト・シュトローブル(Leopold Strobl 1960~)はオーストリアの美術家。新聞の小さな写真を丹念に選び集め、丁寧に鉛筆・色鉛筆で上塗りをして、自分だけの理想の世界を創り出す。山野・森林・建物等のある風景の中の人物・乗物・動物等の対象が黒で遮蔽されるのが特徴。そして青い空には緑色が塗り重ねられ、残る部分は三種類の黄色で着彩される。さらに各部境界が黒い線で強調される。遮蔽された部分は背後の原像が仄見えることもあり、写真に写された現実を謎めいた光景に変容させる。こうした作品は2016年にウィーンで初めて紹介されると瞬く間に欧米の美術愛好家達を魅了し、ニューヨーク近代美術館収蔵、ヴェネツィア・ビエンナーレ出品など高く評価されている。日本ではまだほとんど知られていない作家の日本初個展で18点を展示。
★神保京子特別寄稿と出品全作のギャラリーを特設サイトに掲載
★7/12神保京子×飯沢耕太郎公開対談(予約制)