2016年に8月11日が「山の日」として国民の祝日になってから10年を迎えます。信州佐久の地から、山に親しみ、山の恩恵に感謝するこの祝日の10年を記念して山にちなんだ展覧会を開催します。

浅間山は、標高2,568メートル、東西約15キロメートル、南北に約30キロメートルの広がりをもつそうです。簡単に測りようがないその圧倒的な質量は、この地であればどこに身を置いても実感できます。逆すり鉢状をしてゆったり構えた姿は、揺るぎのない「静」イメージがあります。しかし活火山である浅間山は、近年では2019年8月7日にごく小規模ながら水蒸気噴火を記録しており、常時白く上がる噴煙は、絶え間ない地球の脈動を伝えているようで、「動」のイメージをあわせもっています。
私たちは、いつの時代からか常に浅間山の姿と噴出す煙を道標として生活していました。それは、大地の痕跡や、先人が紙に託した絵や文字として、記録に残っていますから、この地に暮らす人の形成に影響を与えているに違いありません。
本展では、美術などの文化と浅間山の関係を、当美術館のコレクションや、浅間山の記録などゆかりの品を交えて紹介します。浅間山と体に刻まれた記憶を呼び覚ましながら、心ゆくまでご観覧ください。