千總ギャラリーはこのたび、小西真奈の個展を開催いたします。
2026年、私たちは「ほどいて、束ねる」を年間テーマに掲げています。それは、既存の美や価値をほどき、新たな創造へとつなげる姿勢や思考をめぐる試みです。風景を独自の視座で再構築し続ける小西のアプローチと深く響き合い、本展は構成されました。
風景と作家と作品、そこに存在する静かな対話の軌跡を、会場でご覧ください。

・     ・     ・

私の風景画は実在する場所を元に写真を撮り、それを見ながら制作している。写真はスケッチの役割をしている。

冬のキリッと冷えた空気、曇り空の下で見る灰色のグラデーション、植物園の温室の湿度。その場所にいる時に体感したことを、そっとこぼさないように私の中に持ち帰り、写真を見る。すると、そこには私の見た風景でありながらカメラのレンズを通した別の視点が加わっている。私の気づかなかった視覚的な面白さを発見し、そこから絵画が始まる。

私にとって風景画とは、果てしなく広がる世界を切り取り、線、色、形、を組み合わせながら、すでに自然界に存在している圧倒的な美しさを「ほどいて、束ねる」という作業なのだと思っている。

2026年5月
小西真奈


▢アーティストの推薦人として作家・原田マハ氏 展覧会へ寄稿
2022〜24年に続き、本年も作家・原田マハ氏による本店へのアーティストの推薦および寄稿が実現しました。千總ギャラリーの年間テーマを受けて原田氏が推薦した小西真奈の作品とともに会場でお楽しみください。