【開催概要】
アート・コミュニケーションプラットフォーム「ArtSticker」が運営するコマーシャルギャラリー、GALLERY ROOM・Aでは、永田優美による個展「パッチ・ワーク」を開催いたします。

多摩美術大学で日本画材の技法を学び、素材のもつ粒子感や色合いに関心を持った永田は、主に和紙や岩絵具を用いて独自の色彩や表現を絵画へと落とし込んでいます。

永田の作品は、淡く繊細な色彩と、洗練された線描によって構築されています。モチーフとして描かれているのは、大きく澄んだ瞳が印象的な女の子の姿です。その姿は、私たちが普段親しんでいるアニメや漫画のキャラクターのようでもあり、どこか儚げな美しさを持っています。

本展のタイトルである「パッチワーク」とは、小さな布の断片を繋ぎ合わせることで、大きな一枚の布を仕立てる手芸の技法を指します。

この「繋ぎ合わせる」という行為には、永田が幼少期から好きだった愛らしい女の子像を描きたいという純粋な気持ちと、それを現代美術の視点から客観視しようとする、作家自身の相反する眼差しが混在しています。一見するとちぐはぐで、バラバラに散らばっているかのような感情や記憶の断片。永田は、これらを「パッチワーク」のように丁寧に繋ぎ合わせることで、誰もが親しみやすく、同時に深く引き込まれる新しい絵画の形を模索しています。

矛盾しているようにも見えるいくつかの要素が地続きに出会い、新たな意味を帯びていく作品群は、鑑賞者自身の内なる記憶の断片を受け入れ、優しく包み込むかのようです。

ぜひ会場で、永田優美の作り出す世界をご覧ください。



【ステートメント】
生まれてから今日まで、私は自分の中に生まれる感性の断片を、集めたり、ときに手放したりしながら過ごしてきました。

展示タイトルに使用している、「パッチワーク」とは、小さな布をつなぎ合わせて、大きな一枚の布にする手芸の技法です。

ふと、このパッチワークの構造は、私の目指す美術の形に似ていると思いました。

すべてを繋げて、ちぐはぐなようで、全くもって矛盾のない世界を作り出す。

私の目指す美術の実感を得るために、本展示では、自分の中に散らばっていた布たちを繋ぎ直し、その模様を見つめるように制作しました。

永田 優美


【アーティストプロフィール】
永田 優美 | Yumi Nagata

1997年 東京生まれ
2021年 多摩美術大学絵画学科日本画専攻卒業
2018年 多摩美術大学「五美術大学交流展2018」株式会社 中里 賞
2019年 第5回 石本正 日本画大賞展 入選



【アーティストステートメント】
“Metamorphose(変容)”をテーマに、日本画の技法をベースに絵画表現をしている。

同時に、日本美術の在り方を問い、自身の表現と絵画との接続を試みている。