細やかなデッサンをもとに、手漉き和紙を切り抜いて生み出される作品。
一枚の紙の中で、すべてがひと続きにつながる繊細な造形は、まるでレースを思わせる美しさ。緻密な線と優美な模様が織りなすその世界は観る側を飽きさせない。

今回のタイトルは「言葉の外側」。
「言葉によって広がる世界がある。言葉によって固定される世界がある。私がいるのはその外側の世界」

言葉では捉えきれない感覚や、言葉にする前の曖昧で豊かな世界。それらが切り絵という表現を通して、どのように立ち上がってくるのか。技巧のみならず、言葉の外側に広がる世界を見つめる、作家の眼差しにも注目したい。