展覧会カタログ、アートやデザインにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。

 

ヴァナキュラー・アートの民俗学

編者:菅豊

発行:東京大学出版会
発行日:2024年4月1日
サイズ:A5判、324ページ

ヴァナキュラーを知らずして、現代の多様な文化現象を把握することはできない。普通の人びとのありきたりで、平凡な日常世界での創作活動=ヴァナキュラー・アートを民俗学的視点から浮かび上がらせる未完のプロジェクトとしてのヴァナキュラー文化決定版論集。

発行元ウェブサイトより]

 

音の本を読もう──音と芸術をめぐるブックガイド

編著者: 金子智太郎
発行:ナカニシヤ出版
発行日:2024年3月31日
サイズ:A5判、272ページ

音と芸術をめぐる本、40冊についての書評、気鋭の論者たちが80冊以上を紹介しながら、サウンド・スタディーズの現在を検討する座談会を収録。サウンド・スタディーズとサウンド・アート研究の動向、広がり、そして、その来し方、行く末を一望できる、音について考えたい人のための画期的なブックガイド

発行元ウェブサイトより]

 

共感覚への旅──モダニズム・同時代論

著者:新見隆
発行:ART DIVER
発行日:2024年4月25日
サイズ:四六判、392ページ

40年以上の長きにわたり、国内外のアートシーンで活躍、 「ザ・キュレーター」とも称された著者が辿り着いた芸術の深奥。そこには、芸術家たちの自然への渇望、そして肉体への回帰があった。近代において我々が失ってしまった「五感の悦び」に再び出会うため、 美術と音楽とをつなぐ「共感覚」を軸にしながら、 モダンアート(1章)とコンテンポラリーアート(2章)を 旅するように巡る軽快かつ洒脱な論考集。著者とともに、「芸術とは何か」を体感する珠玉の一冊です。

発行元ウェブサイトより]

 

死者の結婚のイメージをめぐるヴァナキュラーな信仰実践

著者:鳥居建己
発行:晃洋書房
発行日:2024年2月29日
サイズ:A5判、298ページ

*本書の研究の一部はDNP文化振興財団「グラフィック文化に関する学術研究助成」を受けて実施されました。

山形県の「ムカサリ絵馬」と、青森県の「花嫁人形」。死者を供養するための冥福を視覚化する習俗であるが、これらに関するまとまった研究は少ない。本書は、この2つの習俗を実証的に調査・分析した成果をまとめ、「人々が出会い、理解し、解釈し、実践する」ヴァナキュラー宗教の視点から考察した、貴重な研究書である。

発行元ウェブサイトより]

デザイン至上主義の世紀──横浜スカーフにみる近代

著者:門田園子
発行:森話社
発行日:2024年5月25日
サイズ:四六判、392ページ

*本書の研究の一部はDNP文化振興財団「グラフィック文化に関する学術研究助成」を受けて実施されました。

1950-60年代に世界のシェア80%、70年代に国内のシェア90%を占めていた「横浜スカーフ」。服飾としてのみならず、観光土産やイベント向け、広告・宣伝用、国家や民族を表象した柄など、多種多様な用途とデザインのスカーフが横浜から国内外に渡っていた。高度経済成長期からバブル崩壊を経て現在に至るまで、かつての日本有数の地場産業の栄枯盛衰を、スカーフ・デザインとともにたどる。

[帯文より]

パンクの系譜学

著者:川上幸之介
発行:書肆侃侃房
発行日:2024年3月12日
サイズ:四六判、384ページ

労働者階級の若者による現状への怒りからイギリスで生まれたとされるパンク。その叫びのルーツには、アナキズムやコミュニズムといった思想、そしてダダから脈打つ前衛芸術史も刻まれていた。

奴隷制からポピュラー音楽の誕生、その後のフォーク、スキッフル、ガレージ、パンクへの道のりに、シチュアシオニト・インターナショナル、キング・モブといった運動が交差し、セックス・ピストルズ以降に現れたOi!、クラス、ポジティブ・フォース、ライオット・ガール、クィアコア、アフロパンク、アジアのパンクシーン、そして橋の下世界音楽祭へとつながっていく。

パンクの抵抗の系譜を辿りつつ、正史の陰に隠れた歴史に光をあてる画期的著作。Punk!展、ゲリラ・ガールズ展ほか、話題の展示のキュレーションを行う研究者による初単著。松村圭一郎さん、毛利嘉孝さん推薦!

発行元ウェブサイトより]

 

わからない彫刻 みる編 彫刻の教科書2

編者:冨井大裕、藤井匡、山本一弥
発行:武蔵野美術大学出版局
発行日:2024年3月25日
サイズ:A5判、248ページ

多様な他ジャンルと交わりながら容易には捉えきれないほどの広がりをみせ、ときに「わからない」ものとされる現代の「彫刻」について、作家、ギャラリスト、学芸員、研究者、批評家、写真家、インストーラー等の多彩な著者が、「彫刻をみる」=「彫刻を展示する」「彫刻を記録する」「彫刻を考える」という面からそれぞれの視点で考察。武蔵野美術大学が『つくる編』に続いておくる『彫刻の教科書』第二弾。

発行元ウェブサイトより]