■J.Paul Getty Museum デジタルアーカイブデータ |
デジタル作業者 |
Museum収蔵品のデジタル化は、Photo Services groupとDigital Imaging Labの二つの部署のスタッフによって行なわれている。Photo Services groupに伺ったときは、他館の作品をカメラマンがデジタルカメラで撮影し、隣でオペレーターがMacintoshのPhotoshopで画像ファイルを作成していた。 |
デジタル化手法 |
Photo Services groupによる4×5ポジフィルムをDigital Imaging Labがドラムスキャンによってデジタル化。最近はPhoto Services groupがPhase One社のPhaseFXとH20、Better Light scanning backsを使用して直接デジタルカメラで作品の写真を撮影する、直接デジタル化に移行している。 |
デジタル化機器 |
ICG社製ドラムスキャナー2台でポジフィルムのスキャニングを行なっている。ほかにNikon D1などデジタルカメラ数台。 |
3次元計測 |
デジタル化としては実施していない。 |
特殊な撮影 |
サイン部分のみの撮影やUV(紫外線)、IR(赤外線)、X-RAY(レントゲン)など必要に応じて撮影している。 |
解像度 |
4×5ポジフィルム約200MB。それをオンライン用に圧縮した約40MB。Web、そのほかに使用するいくつかの小さいサイズの解像度がある。 |
インターネット画像の解像度 |
800×600(最大)。特別事業の時はそれ以上。 |
保存形式 |
すべてTIFF(最大解像度)で撮影・スキャンし、40MBに圧縮してファイル化。スタッフのコンピュータとキオスクから早くアクセスする40MBファイルのためにFlashPixを使用している。WebファイルはJPEG。 |
保存媒体 |
保存媒体はミックスして使用している。オリジナルスキャンした200MBのファイルはテープに保存し、現在これをDVD-Rに移動中。画像サーバーは巨大なLarge
Robotic Tape Backup Systemによって、夜と週末バックアップを行なっている。ほかの目的のためCD-Rにもバックアップしている。 |
保存データの更新 |
マルチプル・バックアップで複数のメディアに保存している。メディアを更新し、データを継続して保存。現在CD-RからDVD-Rへ移行している。5年毎以内にほかのメディアへ移行する。 |
色の確認 |
4×5カラーポジフィルムをスキャンする時、写真家と学芸員は、フィルムの正確な色が何であるかを決める。ポジフィルムの時は、スキャナーを使用し、デジタル画像をポジフィルムの色と合わせる。作品を直接デジタル撮影する時は、デジタル画像は学芸員とイメージスタッフと写真家によって、作品と比較する。 |
データベース |
デジタル画像は、現在のところいくつかのシステムで管理されている。Museumでは、TMS(Oracleデータベースの上に走らせているアプリケーション)によって収蔵作品のすべての画像が登録されている。主要なデジタル資源管理システムを探しているところである。 |
電子透かし |
Web画像だけで、それ以外は入れていない。 |
収蔵作品以外のデジタル化 |
広報(プレス写真、イベント、エグゼクティブポートレートなど)のデジタルメディア関連の資料管理、保存をしている。ドキュメンテーション事業のメディア(サイト事業分野の写真、写真工程など)の収集、その他。デジタル化のすべてのタイプ──ダイレクトキャプチャ(デジタルカメラ)、スキャニング、3Dスキャニング、オリジナルデジタルクリエイションズなど行なっている。 |
デジタル化の館内制作の理由 |
安全性。われわれはデジタル化のために現場を離れて作品を運ぶことができないほど仕事の量を与えられている。Photo Services groupとDigital Imaging Labを運用することが最も道理に適っている。 |
Digital Media Specialistの仕事 |
デジタル資源管理の実施とシステムを開発すること。 |
デジタル画像活用法
(デジタル化の目的) |
Museumコレクションしているすべての芸術作品のために、作品の代替として高解像度デジタルのアーカイブを行っている。派生的に生産したファイルのアーカイブからMuseumの本・報告書などの出版物や、Webサイト、展覧会デザイン(ポスター、バナー、2次的なもの)、研究員と保存修復家を含む内部の使用のすべてのもの(収蔵作品管理など)。そして、Museumのローカルキオスクシステム(Getty
Guide)を通して画像を配信している。 |
Getty Guide(Art Information PC) |
Museum内にある4つのArt Information Roomsに設置されているArt
Information PCでは、学芸員の研究成果と教育係の編集により、収蔵作品に関わる情報が分かりやすく表示される。画面の項目には、主題・アーティスト・辞書・地図・顔・年表がある。 |
教育的活用 |
キオスク・システム(Getty Guide)、Webサイト、出版など教育の努力に対しあらゆる支援をしている。 |
ビジネス活用 |
Museumのデジタル画像は、収蔵品管理システムに集約されており、Museumの主要なビジネス活動を支援している。 |
展示の活用 |
広範囲にわたっている。Fax、記録、出版、オンライン、バナーなどに使用している。 |
デジタル画像利用者 |
学芸員、研究員、グラフィックデザイナー、保存修復家、内部スタッフ、外部パートナーなど。 |
館内と館外の区別 |
すべてのMuseum収蔵作品は、たくさんのメディアに関連付けられており、一般的に館内スタッフはすべての内部メディアにアクセスすることができる。キオスクの制限。そして、さらにWebやほかの機関や出版、印刷も制限できる。 |
権利対策 |
収蔵品管理システムを通して収集しているすべての人工物と芸術作品のために情報権を管理している。デジタルファイルの権利は、フィルムやほかのメディアよりも難しくない。 |
予算について |
Museum内のデジタル化はMuseumの継続的活動の一部である。一回の資金や許可のために応えたものではない。活動予算は毎年計上される。 |
今後の予定 |
主な焦点は、写真撮影方法がデジタル写真へと移行しているということである。一方で、主要な関係事項としては、メディアとメタデータの管理がある。そして、現在デジタル資源管理システムを見極めているところである。 |
(2003年7月現在) |