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《無題イヴェント》ジョン・ケージ

Untitled Event, John Cage
更新日
2024年03月11日

アメリカの音楽家ジョン・ケージが1952年に、マース・カニングハムの協力を得てブラック・マウンテン・カレッジで上演したパフォーマンス作品。上演時間は全体で45分。「無関係なままでありうる異質な行為の出会い」という問題に興味を持っていたカニングハムとともに、ケージはこの作品で、シュヴィッタースのメルツシアターの考え方やアントナン・アルトーの演劇論に刺激を受けつつ、芸術家のさまざまな行為を含んだ「環境的(エンヴァイラメンタル)な」出来事を扱おうとした。本作品では、客席のなかに通路が設置され、パフォーマーがあちこちに移動した。M・C・リチャーズとC・オルスンが詩を朗読し、デヴィッド・テュードアがピアノを弾き、《ホワイト・ペインティング》を展示したロバート・ラウシェンバーグはまた古い蓄音機でレコードをかけ、カニングハムは即興的に踊った。天井や会場の端では映画が映写された。この上演は一般に、後にアラン・カプローやクレス・オルデンバーグらが盛んに行なったハプニングを引き起こすきっかけになったと考えられている。

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補足情報

参考文献

『小鳥たちのために』,ジョン・ケージ(青山マミ訳),青土社,1982(原著1976)