2019年08月01日号
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《サグラダ・ファミリア》アントニ・ガウディ

Sagrada Família, Antoni Gaudí i Cornet

スペインの建築家アントニ・ガウディ(1852-1926)の遺作であり未完成作となった大聖堂。1865年の夏に発生したコレラの流行に対して、書籍出版業者のホセ・マリア・ボカベーリャが献金を集め、聖家族(サグラダ・ファミリア)へ捧げる聖堂の建設をバルセロナのエシャンプラ(拡張地区)に計画したのがはじまりである。初代建築家のフランシスコ・ビリャールはネオ・ゴシック様式のプランを設計し82年に着工したが、クライアントとの意見の違いから退任、その後をガウディが引き継ぐかたちとなった。ガウディは伝統的なゴシック様式に見られる控え壁、飛び梁、尖塔アーチなどの使用をやめ、傾斜やねじれをもつ柱や壁、パラボラ・アーチなどを使用することにより、合理的な構造でありながら独自の形態をもつ建築を生みだした。ガウディが計画した3つの正面、「生誕のファサード」「栄光のファサード」「受難のファサード」に多数配された彫刻作品もまた、建築の構造を強化するものの一部とみなされている。ガウディが生きた世紀転換期のバルセロナは、若き日のピカソも過ごした、ムデルニスマ(モデルニズム)と呼ばれる独自の芸術運動の舞台である。《サグラダ・ファミリア》はそうした時代のなかで人々に認知され、2005年には、ガウディの作品群の一部として世界遺産に登録されている。

著者: 田口純子

参考文献

  • 『ガウディ 建築家の見た夢』, フィリップ・ティエボー(沿道ゆかり訳), 創元社, 2003
  • 『ガウディとその時代』, 上智大学イスパニア研究センター, 上智大学ヨーロッパ研究所, 2003
  • 『サグラダ・ファミリア ガウディとの対話』, 外尾悦郎(宮崎真紀訳), 原書房, 2011

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