2019年09月15日号
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「イームズ・チェア」チャールズ&レイ・イームズ

“Eames Chair”, Charles and Ray Eames

アメリカのデザイナー、チャールズ・イームズとその妻レイによってデザインされた椅子。ミッド・センチュリーを代表するデザインのひとつ。積層合板、プラスチック、金属といった素材使いに特徴がある。チャールズは1940年にニューヨーク近代美術館(MoMA)で開催された「家具・インテリアのオーガニック・デザイン」というコンペティションに応募、成形合板を用いた椅子を建築家のエーロ・サーリネンと共作し入選した。その後は、翌年結婚したレイとともに、「グッドデザインを安価で誰にでも」という理念のもと数々の家具をデザインし、その多くはハーマンミラー社で製造され広く普及した。《LCWチェア(Lounge Chair Wood)》(1945)は、成形合板に三次元曲面を持たせることに初めて成功した作品で、同型の《LCMチェア(Lounge Chair Metal Legs)》(1945)は合板とスチールの異素材の組み合わせに特徴がある。FRP(ガラス繊維強化プラスチック)を用いた《シェル・チェア(Shell Chair)》(1948)は、MoMAで開催された「ローコスト家具デザイン国際コンペ」で初めて紹介され、その後シリーズ化された。プラスチックを用いたもののなかでも《ラ・シェーズ(La Chaise)》(1948)は、彫刻家ガストン・ラシェーズの作品から影響を受けたというフォルムで可塑性素材の可能性を追求した実験的な作品であったが、当時の技術ではあまりにも製造が困難で高価だったため、量産は1990年まで待つことになった。その他、代表作に《ワイヤーメッシュ・チェア》(1951)、《ラウンジ・チェア&オットマン》(1956)、《アルミナ・グループ・チェア(Aluminum Group Chair)》(1953)等がある。

著者: 平光睦子

参考文献

  • 『The Work of Charles and Ray Eames: a Legacy of Invention』, 読売新聞大阪本社, 2004
  • 『チャールズ&レイ・イームズ』, グロリア・コーニッグ(大野千鶴訳), タッシェン・ジャパン, 2008
  • 『イームズ入門 チャールズ&レイ・イームズのデザイン原風景』, イームズ・デミトリオス(泉川真紀監修、助川晃自訳), 日本文教出版, 2004

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