2019年08月01日号
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「サウンディングス」展

“Soundings”

ニューヨークのニューバーガー美術館で、1981年9月20日から12月23日に行なわれた、広く音に関連のある芸術作品を展示・紹介した展覧会。この展覧会が重要なのは、音を使った芸術をテーマとした展覧会として最初期のものであり、80年代以降に多く開かれた同主題の展覧会の嚆矢となったからである。会場は次のような5つのブロックに別れていた(1)音がしたり音を暗示する絵画、オブジェ、書籍:カンディンスキーの絵画、 デュシャン《秘められた音》(1916)、ジャン・ティンゲリー《東京ギャル》(1967)など。(2)彫刻としての楽器、楽器としての彫刻:バッシェ兄弟やH・ベルトイアの音響彫刻、ハリー・パーチの創作楽器。(3)サウンド・インスタレーション、サウンド・プロジェクトの記録:ジョン・ケージ《33 1/3》(1969)の記録、ロバート・モリス《Hearing》(1972)、マックス・ニューハウスの活動記録など。(4)レコードとテープ:視覚芸術家が参加した録音作品。(5)機械的な楽器:第二次世界大戦以前の蓄音機。(6)パフォーマンス:この展覧会に合わせて多くのコンサートが開催された(E・ブラウン、A・ルシエ、D・チュードア、あるいは地域のコミュニティ・オーケストラやカナダのグラス・オーケストラなど)。このように、音に関連のある芸術として、視覚芸術がたくさん参照されていたことが分かる。美術館で開催された展覧会だったからかもしれないし、80年代初頭にはまだ、音楽芸術の側から視覚芸術に接近していった事例はあまり知られていなかったからかもしれない。

著者: 中川克志

参考文献

  • Soundings, Neuberger Museum, 1981
  • Soundings: Exhibition Catalog, Neuberger Museum, 1981

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