2019年06月01日号
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「シャンブル・ダミ」展

“Chambres d’Amis”(仏)

1986年6月21日から9月21日までの3カ月間、ベルギーのゲント市立現代美術館長ヤン・フートのキュレーションで行なわれた展覧会。シャンブル・ダミとは友人の部屋の意味。選ばれたゲント市内50数カ所の住宅を会場に、クリスチャン・ボルタンスキーや、ダニエル・ビュレン、ブルース・ノーマンなど51人の国際的に活躍するアーティストが作品を制作するというコンセプトで、それぞれの家のためにつくられた個々の作品は、会期終了とともに撤去されている。また「展示室」提供者だけでなく監視スタッフや巡回タクシーの運転手なども市民から募り、市民が作り手として参加した画期的な展覧会であった。会期中には地元のアーティストも「イニティアティフ86」展や「アンチ・シャンブル」展など自主的な展覧会を同時開催、観客は地図を片手にゲント市内に散在する「展示室」を巡って観賞した。「シャンブル・ダミ」展は公的空間(美術館)の展示室で半永久的に作品が展示されるという旧来の展覧会の概念を覆し、80年代半ばから隆盛するインスタレーション、サイト・スペシフィック・アート、「ミュンスター彫刻プロジェクト」などの野外展覧会、市民参加型のアート・プロジェクトといった新しい展示形式の先駆例として評価されている。この展覧会によってゲント市立現代美術館とヤン・フートは国際的に認知され、彼は92年ドクメンタ9のコミッショナーに選出された。2011年には「シャンブル・ダミ」展から25年を記念して同美術館でピンクと白のストライプを壁に施したダニエル・ビュレンの作品を部屋ごと再現した展覧会が開催された。

著者: 栗栖智美

参考文献

  • Chambres d’Amis, , , Museum van Hedendaagse Kunst, 1986
  • ArtForum International, volume 30, “Chambres d’Amis”, , Artforum

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