2019年12月01日号
次回12月16日更新予定

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「ファースト・ペーパーズ・オブ・シュルレアリスム」展

“First Papers of Surrealism”

第5回シュルレアリスム国際展(1942)。タイトルは「シュルレアリスムの合衆国帰化申請書」を意味する。フランス人捕虜の支援やフランス文化とアメリカ文化双方の紹介を目的に、フランス救援協会連帯委員会が主催した。ニューヨーク、マディソン街のホワイトロウ・リード・マンションを会場に開催され、アメリカに到着直後のM・デュシャンの働きかけを受けて、同じくパリから亡命中のファッション・デザイナー、E・スキャパレリが企画・立案した。ナチス・ドイツのフランス侵攻などの戦局を避けてアメリカに亡命してきたシュルレアリストやピカソ、シャガールらに加え、W・バジオテス、A・ゴーキー、D・ヘア、R・マザウェルなどのアメリカの芸術家の作品により構成されたが、この展覧会は、展示された絵画や彫刻よりも、16マイルもの紐を天井や壁面に蜘蛛の巣のように張り巡らせたデュシャンの会場構成によって知られている。「インスタレーション」として空間自体を作品化し、かつ作品の置かれた状況に批評的に介入するこの空間設計において、デュシャンはその後の現代美術の展開への予言的な含みを孕んだ表現を実現した。

著者: 沢山遼

参考文献

  • Displaying the Marvelous: Marcel Duchamp,Salvador Dali,and Surrealist Exhibition Installations, , Lewis Kachur, MIT Press, 2001

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