Artwords(アートワード)
「応答する眼」展
“The Responsive Eye”
ニューヨーク近代美術館(MoMA)で1965年2月から4月にかけて開催されたオプ・アートの動向を紹介した展覧会。キュレーターは同美術館のウィリアム・C・サイツ。15カ国から99人のアーティストが参加し、約120作品が展示された。参加した主なアーティストは、ヨーゼフ・アルバース、ブリジット・ライリー、ヴィクトル・ヴァザルリ、アグネス・マーティン、エルズワース・ケリーなど。オプ・アート(オプティカル・アート)とは視覚的効果を強調したアートのことで、平面に描かれた線やパターンなどの幾何学図形や単純な色面であるにもかかわらず、動きや奥行きの錯覚(イリュ−ジョン)を観客に与える。この「応答する眼」展によりオプ・アートは広く一般的に知られるアート・ムーヴメントとなった。なお、同展覧会のオープニング・ナイトの様子は、ブライアン・デ・パルマ監督によってドキュメンタリー映画『The Responsive Eye』(1966)となっている。
著者: 塩崎浩子
参考資料
- ニューヨーク近代美術館, http://www.moma.org/