2019年06月01日号
次回6月17日更新予定

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「盲者の記憶 自画像及びその他の廃墟」展

“Mémoires d’aveugle: l’autoportrait et autres ruines”

「盲者の記憶」は、1990年にルーヴル美術館で開催された展覧会。20世紀を代表するフランスの哲学者ジャック・デリダ(1930-2004)がその企画に携わったことで注目を集めた。

この展覧会は、ルーヴル美術館による「パルティ・プリ Parti Pris」(先入観、決意)シリーズの記念すべき第1回目として開催された。「パルティ・プリ」とは、ルーヴル美術館のデッサン部門が毎回外部からのゲストに企画を委ねるという独創的なシリーズであり、その後もジュリア・クリステヴァの企画による「斬首の光景」(1998)などが開催されている。デリダは、盲人という「見えない者」を描いたさまざまな作家のドローイングを中心に本展を構成することによって、「見ること」と「描くこと」という絵画の根源的な問題に対して鋭い問いを投げかけた。なお、同展に合わせて刊行されたカタログにはデリダの長大な論考が収録されており、『絵画における真理』(1978)と並ぶ、独立したデリダの芸術論としてしばしば参照される。

著者: 星野太

参考文献

  • 『亡者の記憶――自画像およびその他の廃墟』, ジャック・デリダ(鵜飼哲訳), みすず書房, 1998

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