2019年06月15日号
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『みづゑ』

Mizue

1905年に創刊された美術雑誌。水彩画家の大下藤次郎により、1900年代の水彩画ブームのなかで、水彩画(「みづゑ」)趣味を普及するための月刊誌として創刊された。創刊号の刷部数は1,000部であったとされる。当初は主に水彩画関係の記事のみを掲載していたが、10年代後半からは水彩画に限らず、洋画と西洋絵画一般に取材するようになった。さらに20年代になると日本・東洋美術を含む美術一般を扱う総合美術誌となり、30年代には大下正男が編集人となって、『中央美術』や『アトリエ』などの他の総合美術誌と競合しつつ成長した。41年には第一次美術雑誌統廃合にともない『新美術』に改題するが、40年代前半の同誌には刊行部数が1万部を超える号もあった。そうしたなかで大下正男は日本美術出版株式会社(戦後に美術出版社となる)を設立し、第二次統廃合を経た44年以降は、同社から『新美術』の継続後誌『美術』の刊行を続けた。そして戦後の46年には『美術』を改題して『みづゑ』を復刊し、以後『みづゑ』は、同じ美術出版社の『美術手帖』や、新潮社の『芸術新潮』とともに、戦後日本を代表する総合美術誌となった。しかし展覧会図録の普及とともに部数は伸び悩むようになったとされ、82年には月刊誌から季刊誌『季刊みづゑ』となり、さらに92年には、バブル経済崩壊後の広告収入減少などが原因となって休刊した。2001年から07年には『美術手帖』の別冊として再刊されている。

著者: 太田智己

参考文献

  • 『マイクロフィルム版「みづゑ」総目次』, 美術出版社編, 雄松堂出版, 1995
  • 『季刊みづゑ』963, 「『みづゑ』1992年秋号休刊のお知らせ」, 美術出版社, 1992

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