2019年09月15日号
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『レフ』

Леф(露), Lef(英)

1922年、詩人ウラジーミル・マヤコフスキーと批評家のオシップ・ブリークを中心に結成されたソヴィエトの文学団体「芸術左翼戦線」、および彼らが23年から29年にかけて発刊した同名の雑誌。23年から25年には雑誌『レフ』、27年から28年にかけては『新レフ』が発刊され、休刊後の29年には論文集『ファクトの文学』が出版された。『レフ』と『新レフ』はさまざまなジャンルのロシア・アヴァンギャルドたちの活動の場となった。作家のイサーク・バーベリ、詩人のボリス・パステルナークらが作品を寄稿した。表紙はアレクサンドル・ロトチェンコによってデザインされ、ワルワーラ・ステパーノワやリュボーフ・ポポーワら構成主義者の実践や、構成主義の拠点となったヴフテマス(高等芸術技術工房)の活動などが紹介された。批評家のブリーク、ボリス・アルヴァートフ、ニコライ・チュジャーク、アレクセイ・ガンらによって芸術を工業的な生産へと移行させようとする生産主義の理論や、社会や現実との関わりを重視する文学理論や芸術論が展開された。また、映画と写真が重視され、映画監督のジガ・ヴェルトフ、セルゲイ・エイゼンシュテインらが映画論を展開した。後期の『新レフ』では作家、批評家のセルゲイ・トレチャコフが中心となり、「ファクトの文学」を掲げてノンフィクション文学の生産が主張された。

著者: 河村彩

参考文献

  • 『ロシア・アヴァンギャルド7 レフ 芸術左翼戦線』, 松原明、大石雅彦編, 国書刊行会, 1990
  • 『ロシア・アヴァンギャルド8 ファクト 事実の文学』, 桑野隆、松原明編, 国書刊行会, 1993
  • 『ロシア・アヴァンギャルド遊泳 剰余のポエチカのために』, 大石雅彦, 水声社, 1992

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