2019年08月01日号
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『FOCUS』『FRIDAY』

FOCUS, FRIDAY

1980年代に出版界を風靡した写真週刊誌。『FOCUS』は1981年に「写真で時代を読む」をキャッチフレーズにして、新潮社から創刊。組写真を避けて1枚の写真を大きく使い、字数を少なく抑えて写真に語らせる誌面作りを行なった。ロッキード裁判の法廷写真を掲載して告訴されるなど、過激な取材・編集スタイルやスキャンダル性が話題を呼び、83年末には200万部の売上げを記録。他社による類似誌の刊行が続出したほか、既存の週刊誌も同誌の写真の使い方を真似し始め、「フォーカス現象」と呼ばれる流行化が起きた。『FRIDAY』は84年に講談社から創刊され、『FOCUS』に追随した雑誌のひとつであるが、85年には2誌で300万部を売り上げ「FF時代」と称されたほか、85年創刊の『Emma』(文藝春秋)を加えて「FFE時代」、86年創刊の『TOUCH』(小学館)と『FLASH』(光文社)を加えて「3FET時代」とも呼ばれた。これらの人気はTVのワイドショーとの連携にも後押しされており、写真週刊誌ブームはTV文化とともにあったと言える。しかし、86年にビートたけしが『FRIDAY』編集室へ乱入した事件を機に、写真週刊誌全体のイメージが悪化し、各誌とも売上げが急減。プライバシーの侵害に対する批判も相次ぎ、87年に『Emma』、89年に『TOUCH』が休刊。2001年にはついに『FOCUS』も休刊した。同誌は2011年3月の東日本大震災の際に「大災害緊急復刊」として一時的な復刊を果たしたが、低迷状況にある出版界において、写真週刊誌の存在意義そのものが問われる状況であることには変わりがない。

著者: 冨山由紀子

参考文献

  • 『FOCUS 大災害緊急復刊』(週刊新潮別冊), 新潮社, 2011

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