2019年06月15日号
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アイソタイプ

Isotype

1920年代のオーストリアにおいて、博物館のための展示手法「ウィーン・メソッド」の一環として開発されたピクトグラム、ないしはそれを中心とする教育的なグラフィックデザイン手法。開発の中心人物であるオットー・ノイラートのイギリス亡命後、International System of Typographic Picture Education、略してアイソタイプ(Isotype)の名称が与えられた。哲学者を中心とする知識人集団「ウィーン学団」の主要人物で、論理実証主義哲学者として知られるオットー・ノイラートの構想を、デザイナーのゲルト・アルンツが中心となって形象化して成立した。25年開館のウィーン社会経済博物館における統計資料の展示に際して、直観的理解に資するべく統計の図表化を進めたが、その際、計数単位を単純化された(シルエット様の)形象で表わしたもの(すなわちアイソタイプ)として、その集積による表現を採用したのが始まりである。ノイラートにおいてアイソタイプの活用は、世界の科学的認識や諸科学の統一といった遠大な科学哲学的構想の一部を成すべきものであり、アイソタイプを用いた出版も試みられて多方面に影響を及ぼしたものの、現在では、ピクトグラムや科学をテーマとする絵本の歴史的先蹤としての地位を維持するに留まっている。

著者: 小野英志

参考文献

  • 『世界の表象 オットー・ノイラートとその時代』, 武蔵野美術大学美術資料図書館, 2007
  • Otto Neurath: The Language of the Global Polis, Nader Vossoughian, NAi Publishers, 2008

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