2019年08月01日号
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アメリカン・シーン

American Scene

1920〜40年代に、当時の社会問題から生活・風俗に至るアメリカ的主題を写実主義的に描いた絵画のこと。明確なグループや様式として規定することはできないが、主として退廃的な都市生活や郊外、農村部の風景などが取り上げられることが多く、第一次大戦後の孤立主義の深まりのなかでのナショナリズムの高まりとも関係していた。20年代以後、このような状況下でヨーロッパ・モダニズムへの反動と写実主義への回帰が見られた。「ごみ箱派」「ジ・エイト」「リージョナリズム」「プレシジョニズム」「ソーシャル・リアリズム」などのさまざまな流れを汲みながら現象してきたこれらのアメリカン・リアリズムが、総称的に〈アメリカン・シーン〉として扱われる。また、30年代の経済恐慌のあおりを受けた社会的混乱、差別や貧困などの悲惨な社会状況などの現実を提示しようとする一連の画家たちの動向や、WPA(公共事業促進局)による連邦美術計画(FAP)の推進もこのような傾向を加速させる動因となった。

著者: 沢山遼

参考文献

  • The American scene,1930-1935, , Berenice Abbott; edited by Ron Kurtz and Hank O'Neal, Steidl, 2013
  • 「アメリカン・シーンの日本人画家たち」展カタログ, , 練馬区立美術館編, 練馬区立美術館, 1995

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