2019年06月01日号
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アレクサンダー・テクニーク

Alexander Technique

オーストラリア出身の俳優フレデリック・マサイアス・アレクサンダーが創始した、体の使い方を学ぶ技法。舞台上で声が出なくなるというトラブルに見舞われながらも、自分の体の観察を通して、発声の際に無意識的に行なっていた首の緊張が原因であると突き止めたアレクサンダー自身の経験を発端とする。1964年に創設されたACAT(The American Center for The Alexander Technique)などの機関で学んだ「アレクサンダー教師」と呼ばれる教師による「生徒」への個人レッスンが、一般的な受講の形式となっている。レッスンでは、教師が手で生徒の体に接触する「ハンズオン(hands-on)」と呼ばれる方法によって、自分の体の状態に敏感になるよう生徒は促される。その過程で、習慣的になっている体の使い方の癖を知り、その「インヒビション(inhibition)」、つまり癖を余計なものとして抑制することを学ぶ。また知っていると思いこんでいる自分の体の部位をあらためて観察しながら、頭で理解していることと実際の体のあり方との違いを確認する「マッピング(mapping)」と呼ばれる方法もある。実際に体を用いて自身の癖から自由になることを学ぶこの技法は、身体的または精神的なトラブルを抱えた人のリハビリテーションとしてだけではなく、スポーツ選手や音楽家、ダンサー、俳優など身体的エリートの基礎的な教育として評価されており、近年、ジュリアード音楽院ダンス科のカリキュラムに用いられるなど、欧米の芸術系の大学や専門の教育機関の一科目として活用されている。

著者: 木村覚

参考文献

  • 『アレクサンダー・テクニックの使い方 「リアリティ」を読み解く』, 芳野香, 誠信書房, 2003
  • 『アレクサンダー・テクニークの学び方 体の地図づくり』, バーバラ・コナブル、ウィリアム・コナブル(片桐ユズル、小山千栄訳), 誠信書房, 1997

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