2019年08月01日号
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アーティスト・ファニチュア

Artist Furniture

もともとは19世紀のイギリス・ヴィクトリア朝時代の家具を指しており、デザイン性を高めた、作家の個性を出した、という意味でアートという言葉が形容詞として使われている。そこから派生して、デザイン、素材、技術などに作家性やオリジナリティを持つ家具、あるいはそういったコンセプトのもとで製作する作家の作品を指す。例えば1830年代、ドイツ人家具デザイナーであるミヒャエル・トーネットが曲木の技術を発明したことで、それまで一部の裕福な人しか使うことがなかった「椅子」が量産されるようになった。やがて19世紀末のアーツ&クラフツ運動、1920年代のアール・デコ、19世紀後半から20世紀にかけてのアール・ヌーヴォー、1919年に創設されたバウハウスなど、家具デザインに時代性だけでなく、デザイナーの個性も見られるようになっていった。同時に、パリ万国博覧会やミラノ・トリエンナーレなどデザインの国際展も開かれ、国を超えた交流も行なわれるようになった。第二次世界大戦後、デザイン性を追求した椅子やテーブルのような日常使われる家具が大量生産された。曲木の加工技術で家具をデザインした建築家のアルヴァ・アアルトや、木材、プラスティック、金属などの素材を用いたチャールズ&レイ・イームズらが登場したことで、機能性(機能美)を追求したり、家具に不向きとされていた素材を使用した家具が広まるようになった。

著者: 藤田千彩

参考文献

  • 『20世紀デザイン パイオニアたちの仕事・集大成』, ペニー・スパーク, デュウ出版, 2000
  • 『インテリアデザイン』, 寺原芳彦、足立正、落合勉, 武蔵野美術大学出版局, 2002

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