2019年12月01日号
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インディペンデント・メディア

Independent Media

独立したメディア、もしくは媒体。この場合の「独立(independent)」という言葉に込められているのは、第一には経済的独立である。すなわち、後期資本主義下の消費社会と密接に結びついた(マス・)メディアの隆盛が、主にスポンサーからの広告収入によって成り立っているのに対し、インディペンデント・メディアはそうした大手スポンサーや親会社の理念に左右されない独立した情報発信をその本旨とする。そのような意味で、インディペンデント・メディアの経済的独立は政治的・イデオロギー的独立のための必要条件でもある。音楽における「インディペンデント・レーベル」の隆盛に牽引されるようにして、紙や映像を媒体としたインディペンデント・メディアは90年代以降に次第に増加を見せていった。その理由としては、人々が新聞やテレビなどの画一的なマス・メディアとは異なる多様な情報や価値観を求めるようになったという社会的な理由と、パーソナル・コンピュータの普及によって執筆から印刷までの一連の作業が個人でも容易になったという技術的な理由が挙げられる。「ジン(ZINE)」と呼ばれる簡易製本の冊子から、大手定期刊行物と遜色のないものまで、その品質に多様性があるのもインディペンデント・メディアの特徴である。2000年代に入ると、技術的・経済的な理由から、インディペンデント・メディアの活動領域は徐々にインターネット上へと移行していく。テキストベースのメディアも数多く残ってはいるが、この頃からインターネット・ラジオや動画のストリーミング配信が格段に増加しはじめる。特に、YouTube、ニコニコ動画、USTREAMをはじめとするインターネット動画配信の技術革新にはめざましいものがあり、なかには宇川直宏が主宰するDommuneのように極めて大規模なオーディエンスを抱える番組も少なくない。

著者: 星野太

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