2019年12月01日号
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ウノヴィス

Уновис(露), UNOVIS(英)

「新芸術の確立者」の略称。ヴィテプスク人民芸術学校のなかに組織されたカジミール・マレーヴィチを中心とする新しいタイプの芸術団体。1919年同学校の校長であったヴェーラ・エルモラエワがシュプレマティズムを提唱していたマレーヴィチを招聘すると、彼のアトリエを中心としたグループ、ポスノヴィス(新芸術の信奉者)が結成された。翌20年から、グループは「新芸術の確立者(Утвердители нового искусства/The Champions of the New Art)」を略して「ウノヴィス」と名乗るようになった。メンバーは、画家のニコライ・スエチン、シュプレマティズム・バレエの発案者であるニーナ・コーガン、シュプレマティズムの陶器を製作したイリヤ・チャシュニク、建築家でシュプレマティズム建築「アルヒテクトン」を制作したレフ・ヒデケリなど。ウノヴィスは芸術の研究機関であると同時に教育と実践の場でもあり、文学、絵画、建築学、装飾美術などの部門が存在した。また革命記念日や式典における街路の装飾などのアジテーションも手がけた。ウノヴィスは党などの政治組織をモデルとし、革命後の新しいタイプの芸術団体を目指した。サラトフ、モスクワ、ペルミ、スモレンスクなどに支部を持った。23年、ウノヴィスのメンバーはペトログラード(現サンクトペテルブルク)に移ってペトログラード・インフク(芸術文化研究所)を創設し、マレーヴィチが所長に就任した。25年にペトログラード・インフクは国立の機関ギンフク(国立芸術文化研究所)となり、同時代の芸術を研究するセンターとなった。

著者: 河村彩

参考文献

  • 『マレーヴィチ考 「ロシア・アヴァンギャルド」からの解放にむけて』, 大石雅彦, 人文書院, 2003
  • 『零の形態 スプレマチズム芸術論集』, カジミール・マレーヴィチ(宇佐見多佳子訳), 水声社, 2000
  • 『夢見る権利 ロシア・アヴァンギャルド再考』, 桑野隆, 東京大学出版会, 1996
  • 『ロシア・アヴァンギャルド芸術 理論と批評 1902-34年』, J・E・ボウルト編(川端香男里訳), 岩波書店, 1988

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