2019年08月01日号
次回9月2日更新予定

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エッチング

Etching

酸による腐蝕を利用して金属板に溝を作る凹版技法の一種。もしくは、腐蝕によって製版する版画全般を指す。通常「エッチング」と呼ぶときは、ニードルを用いた線画をいう。制作は、まず金属板(一般に銅板。亜鉛板、古くは鉄板も使われた)に耐酸性の防蝕剤を塗布して乾燥させる。これをグランドと呼ぶ。この上からニードルなどの尖った道具で引っ掻いて描画してから腐蝕液に浸せば、グランドが剥がれて金属が露出した部分のみが凹む。グランドを取り去った版にインクを乗せ、プレス機にかけて印刷する。手の動きに制約がなく、デッサンと同様に自由に描くことができるのが大きな特徴である。16世紀初頭のドイツに始まったとされ、17世紀に最盛期を迎える。専門的な版画家としてこの技法を確立させた作家としてまずはJ・カロの名が挙げられよう。そしてエッチング、ひいては版画全体を自立した芸術表現に高めたのが、レンブラントである。

著者: 成相肇

参考文献

  • 『版画事典』, , 室伏哲郎, 東京書籍, 1985
  • 『改訂版 版画の技法と表現』, , 町田市立国際版画美術館編, 町田市立国際版画美術館, 1991
  • 『改訂 銅版画の技法』, , 菅野陽, 美術出版社, 1962
  • 『銅版画のマチエール』, , 駒井哲郎, 美術出版社, 1976

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