2019年06月15日号
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オーガニック・デザイン

Organic Design

「オーガニック・デザイン」とは有機的なデザインの意で、ミッド・センチュリー(1950~1960年代)を特徴づける製品のフォルムのあり方、そしてデザインのスタイルである。1920~1930年代を席巻した、機能主義的・合理主義的な動向のストイックなスタイル、その大衆的なスピン・オフと言うべきアール・デコ、同時代の幾何学抽象などに対する反動として、また、第二次世界大戦の終結とともに到来した、工業先進国の豊かさや明るさの象徴として、柔らかで、温かみのある有機的な曲線の構成を旨とする。ただし、そのような有機的なデザインは、近代デザインの源となったアーツ・アンド・クラフツやアール・ヌーヴォーの曲線とは異なり、表面的な装飾や図案ではなく、基本的には、量産を前提とする製品の機能や構造と直結しており、新しい生産テクノロジーや材料研究、エルゴノミクス(人間工学)とも深く関わっている。その代表が、北欧諸国のデザイナーや、アメリカのチャールズ&レイ・イームズ夫妻のオーガニック・デザインで、金属に引けを取らない可塑性、ぬくもりを感じさせるテクスチャーを木質で実現した「ベントウッド」(積層合板の曲木成形)が多用される。一方、さまざまなプラスティック素材の開発は、それとは別の展開を導き、よりアーティスティックで近未来的な表現を、家具や生活用品のデザインにもたらしたが、同時に、機能性から離れる傾向も顕著となった。

著者: 橋本優子

参考文献

  • 『オーガニック・デザイン 21世紀を拓くコンセプト』, 三井秀樹, 平凡社, 2003

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