2019年08月01日号
次回9月2日更新予定

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クロワゾニスム

cloisonnisme

モチーフを単純化し、太い暗色の輪郭線で濃淡のない平らな色面を囲う絵画表現手法。立体感、質感、固有色が排されることで画面は二次元性が強調され、装飾的となる。とりわけP・ゴーギャンを中心とする19世紀末フランスの総合主義(synthetism)、ポン=タヴェン派、ナビ派の作品において顕著に見られる画風。印象主義の分析的表現による形態の解体に反発し、再現性よりも観念性を絵画に求めた総合主義の理念を具体的に示す手法であった。語義は「仕切り」を意味する仏語のクロワゾン(cloison)に由来し、ステンドグラスやエマーユ(七宝)において色の部分を区分けする境界線を指すのに用いられていたこの語を、1888年に批評家のE・デュジャルダンがL・アンクタンの作品に対して新たな様式を表わすために用いたのが始まりとされる。この表現が生まれた背景には、日本の浮世絵からの影響も指摘される。

著者: 成相肇

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