2019年10月15日号
次回11月1日更新予定

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コンクリート・ポエトリー

Concrete Poetry

文字やテキストが持つ物質性・具体性に注目し、空間的・視覚的に展開された実験的な詩およびその国際的な運動のこと。1950年代にドイツとブラジルでほぼ同時期に提起され、従来の内容的・意味論的な言語機能からの解放と、イメージあるいは三次元的実態としての言語の自律的かつ構造的な特性が探究された。この運動は、53年にマックス・ビルの提唱した「具体芸術」の理念に共鳴したスイスの詩人オイゲン・ゴムリンガーが詩集『星座』を刊行したことを端緒に始まった。同書でゴムリンガーは文字を星座のように散りばめ、線的なテキスト形式を放棄した新たな実験を行なった。またゴムリンガーとともに、ブラジルのノイガンドレス派のデシオ・ピニアタリ、オウグスト・デ・カンポス、アロルド・デ・カンポスらが56年にそのような詩的実験を「コンクリート」と呼ぶことに同意し、コンクリート・ポエトリーは国際的な運動へと導かれることになる。日本では雑誌『VOU』を発刊した北園克衛や、60年代半ばにピエール・ガルニエとの共同作業を行なった新国誠一が独自の「視覚詩」を創作し、同時代より国際的に知られていた。

著者: 沢山遼

参考文献

  • 向井周太郎, 「コンクリート・ポエトリー」, 『記号としての芸術 講座・記号論3』(川本茂雄ほか編), 勁草書房, 1982年

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