2019年06月15日号
次回7月1日更新予定

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コンバイン・ペインティング

Combine Painting

アメリカの美術家ロバート・ラウシェンバーグが、1950年代半ばから制作した自身の絵画作品を定義した言葉。二次元の平面に日用品、廃品、写真、絵画の複製などを貼り付けたものであり、コラージュの解釈をより三次元的に拡張したものであった。さまざまな要素・事物を複合(combine)するという意味から、絵画と彫刻を架橋していると見なされることが多く、K・シュヴィッタースのコラージュや、J・コーネルの箱型のアッサンブラージュ、A・ブッリのアンフォルメルの絵画などをその前史として想定することができる。レディ・メイド(既製の物)とコラージュとの融合である「コンバイン」という手法は、絵画が文字通り事物・環境との接触を果たし、都市などの現実空間における芸術家の生および生活を総体的に記述するものだった。多くのコンバイン・ペインティングでは、抽象表現主義を思わせる厚塗りの激しい筆触が用いられることがあるが、内発的な原理ではなく、外在的な環境こそを画面に反映させ、着地させるこの平面の在り様は、芸術と生活の「ギャップ」のなかで制作を行なうというラウシェンバーグの信条とも通底している。

著者: 沢山遼

参考文献

  • Robert Rauschenberg: A Retrospective, , Walter Hopps and Susan Davidson, Guggenheim Museum, 1997

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