2019年08月01日号
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サンパウロ・ビエンナーレ

São Paulo Biennale

ブラジルのサンパウロで2年に一度開催される国際美術展。1951年に始まった同ビエンナーレは、ヴェネツィア・ビエンナーレに次いで世界で二番目に長い歴史を誇る。サンパウロ・ビエンナーレは、ブラジル国内に現代美術の動向を紹介し、かつ同地を現代美術の中心地とする目的で実業家のC・マタラッツォが創設。特にサンパウロ市の400年祭に重なった53年の第2回ビエンナーレでは、ピカソの《ゲルニカ》が出品されるなど大きな注目を集めた。当初はサンパウロ近代美術館を会場とし、国ごとの展示が大部分を占めていたが、57年以降は建築家のO・ニーマイヤーの設計による巨大な展示会場へと場を移し、80年代に入ると総合ディレクターのキュレーションによるテーマ展が重視されるようになった。73年以降は建築・デザインのビエンナーレも併せて開催されている。日本からは、50年代より土方定一、瀧口修造、東野芳明(以上コミッショナー)、恩地孝四郎、齋藤義重、加納光於(以上アーティスト)らが参加しており、他の諸国と比べて同ビエンナーレとの関係は深い。なお、政治との関係が深いことも同ビエンナーレの大きな特徴である。かつて軍事政権による政治的抑圧の影響で国際的な地位が低下した歴史を踏まえつつ、2006年には国別の展示を完全に廃止。10年に行われた第28回展では、芸術は政治と不可分な関係にありながらも、そこからさらなる一歩を踏み出すことができるという肯定的なテーマが掲げられた。すべての作品が6つの政治的テーマに沿って展示されたこの年のビエンナーレでは、東京都現代美術館の長谷川祐子が共同キュレーターを務め、日本からはアーティスト集団「ハイレッド・センター」や「Chim↑Pom」らの作品が出品された。

著者: 星野太

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