2019年11月15日号
次回12月2日更新予定

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タイポグラフィ

Typography

原義は、活版印刷ないし活版印刷術のことであり、テキスト情報を印刷物にまとめあげる一連の技能をいうが、転じて、活字書体を中心的に取り扱ったデザインワークもタイポグラフィ(タイポグラフィックワーク)と呼ばれる。大きくは、長文の可読性を重視する(ボディ・タイプによる)タイポグラフィと、雑誌やポスターにおける造形性を重視する(ディスプレイ・タイプによる)タイポグラフィの、二つの異なるベクトルが認められる。原義に従えば、グーテンベルク以来の歴史を有することになるが、モダンデザインの視点からは、ヤン・チヒョルトによる『ノイエ・テュポグラフィ』の刊行、スタンリ・モリスンによる英国モノタイプ社における復刻を含む新書体の開発、ヨーゼフ・ミューラー=ブロックマンを中心とするインターナショナル・タイポグラフィの推進、ハーブ・ルバーリンのITC(International Typeface Corporation)での活動、ネビル・ブロディやデイビッド・カースンのエディトリアルワークが、さらに今日的視点からは電子技術を背景に持つPostScript、Tex、OpenType、ePubなどの規格開発が注目される。また、ロバート・インディアナの《LOVE》や五十嵐武暢の一連の「architectural alphabets」などにタイポグラフィックな構築意識を認めることも可能である。

著者: 小野英志

参考文献

  • The Elements of Typographic Style(ver. 3.2), Robert Bringhurst, Hartley & Marks, 2008
  • Typography Now: The Next Wave, Rick Poynor, Edward Booth-Clibborn, Why Not Associates, Booth-Clibborn Editions, 1992
  • The Complete Manual of Typography, Felici James, Adobe Press(2nd ed.), 2011

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