2019年10月15日号
次回11月1日更新予定

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ノーマライゼーション

Normalization

社会福祉の領域では、健常者と何らかのバリア(障がい)を持つ人、特定の条件下で「弱者」を余儀なくされる集団(子供・高齢者・外国人など)とが、お互いに理解・尊重し合いながら、社会の一員として、分け隔てなく、よりよく共存・共生することを目指して設計することを、それを実現するための政策や制度も含めて「ノーマリゼーション」と呼ぶ。こうした望ましい「理解と共存」は、社会福祉の根幹となる考え方だが、その先進国である北欧(フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、アイスランド)の場合、ノーマライゼーションを主眼とする取り組みが、真の(社会に貢献する)「ユニヴァーサル・デザイン」として推進されてきた。しばしば誤解されるように、障がいを解決する「アクセシビリティのための」(バリアフリー・)デザインは、普遍的な(ユニヴァーサル・)デザインと同義ではなく、また、工業化社会を前提としたモダン・デザインが言うところの「便利で快適な」ユニヴァーサリティ(普遍性)も、すべての人々にとってあらゆる観点から普遍的であることを目指す活動(ノーマライゼーション)とは異なるものであり、両者は区別して考える必要がある。

著者: 橋本優子

参考文献

  • 『北欧のノーマライゼーション エイジレス社会の暮らしと住まいを訪ねて』, 田中一正, TOTO出版, 2008

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