2019年12月01日号
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バレエ・リュス

Ballets Russes(仏), Русский балет Дягилева(露)

ロシアの芸術監督セルゲイ・ディアギレフが1909年に創設したロシア・バレエ団。彼が逝去する29年までの20年間にパリを中心にヨーロッパ、アメリカで60本以上の新作を上演、バレエを最新の綜合芸術へと押し進めた。1898年に雑誌『芸術世界』を創刊していたディアギレフは、当時時代遅れと見なされていたバレエを刷新すべく、1909年5月にパリでバレエ・リュスを旗揚げした。歴代の振付師は、最初にM・フォーキン、次に12年からニジンスキー、14年からL・マシーン、21年からニジンスカ、24年から後に渡米するバランシンと変遷した。作品の特徴としては、イサドラ・ダンカンの影響を強く受け、既存のバレエの枠を超えた表現性(特に脚において顕著)、また《牧神の午後》(1912)のクライマックスで自慰と思しきシーンを見せたニジンスキーに代表される男性性のエロティシズム、さらに《春の祭典》(1913)に代表されるエキゾチシズムが挙げられる。ディアギレフの辣腕によって招かれた美術家・音楽家たちとの共作も特徴的で、例えば、P・ピカソが《パラード》(1917)のために制作した非人間的な形態のコスチューム、未来派のG・バッラが『花火』(1917)で試みた出演者のいない舞台装置だけの上演、ほかにも音楽家ではストラヴィンスキーやドビュッシーらが参加した。

著者: 木村覚

参考文献

  • 「ディアギレフのバレエ・リュス 舞台美術の革命とパリの前衛芸術家たち 1909-1929」展カタログ, セゾン美術館、一條彰子編, セゾン美術館, 1998
  • 『バレエ・リュスその魅力のすべて』, 芳賀直子, 国書刊行会, 2009

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