2019年08月01日号
次回9月2日更新予定

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パピエ・コレ

Papier collé(仏)

フランス語で「貼りつけられた紙」を意味し、紙片(新聞紙・雑誌や包装紙、壁紙など)、木片、写真などをキャンヴァスなどにのりで貼りつけたり、ピンで留めたりする技法、およびそれによって作成されたコラージュ作品のこと。この起源は、ジョルジュ・ブラックやパブロ・ピカソによるキュビスムにある。「分析的キュビスム」(1909-11年頃)において、主題の解体を推し進めた結果、画面上で主題を認識することが困難となった。主題そのものが失われかねないところまで解体が進んでしまえば、主題を分析、解体して再構築することの意味が失われることになってしまう。それを避けるためには認識しうる対象を画面に取り戻さなければならないという発想から、パピエ・コレは生み出された。これが作品として現われるのは、1911-16年のキュビスムの第三段階、「総合的キュビスム(コラージュ・キュビスム)」と呼ばれる時期である。「認識しうる対象を画面に取り戻す」、それは実際の(日常的な)物を画面に取り入れ、主題を強調しようとすることであった。この考えは20世紀の美術に影響を与え、この技法をダダイスム、シュルレアリスムが応用、使用することとなる。

著者: 小野寛子

参考文献

  • 『岩波世界の美術 キュビスム』, ニール・コックス(田中正之訳), 岩波書店, 2003
  • 『世界美術大全集 西洋編28 キュビズムと抽象美術』, 乾由明ほか編, 小学館, 1996

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