2019年06月15日号
次回7月1日更新予定

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ファッション・ブランドによるアートスペース

Art Spaces run by Fashion Brands

おおむね2000年代からファッション・ブランドが運営するアートスペースが顕著になった。多くの場合、店舗内に併設され、国内外のアーティストによる展覧会が随時催されている。美術館や画廊に並ぶ展示空間として定着しつつある。そもそも美術画廊をもつ百貨店の多くが呉服屋だったように、ファッションとアートの関係は浅くない。ファッション・ブランドによるアートスペースの嚆矢としては、1985年にワコールが青山に開設した複合文化施設「スパイラル」が知られているが、この流れが本格的になるのは、2001年にエルメスが銀座にオープンさせた「メゾンエルメス 8階フォーラム」からである。その後、04年にシャネルが銀座に「シャネル・ネクサス・ホール」を、05年にポール・スミスが青山に「ポール・スミス スペース」を、06年にヒステリック・グラマーが青山に「ラットホールギャラリー」を、07年にディーゼルが青山に「ディーゼル・デニム・ギャラリー」を(10年に「ディーゼル・アート・ギャラリー」として渋谷に移転)、09年にコム デ ギャルソンが大阪船場に「Six」を、10年にルイ・ヴィトンが表参道に「エスパス ルイ・ヴィトン東京」を、次々とオープンさせた。ほとんどの場合、ショップの店内に設けられ、自社ブランドの宣伝効果を狙う一面がなくはないが、それでも独自性の高い展覧会を企画しているエルメスや、写真に特化した「ラットホールギャラリー」など、ファッションから比較的自立しているスペースも少なくない。

著者: 福住廉

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