2019年09月15日号
次回10月1日更新予定

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フォルクスワーゲン

Volkswagen

フォルクスワーゲンはドイツ語で「人々の車」、すなわち「国民車」を意味するドイツ最大の自動車メーカーである。狭義には、1938年に量産試作車(プロトタイプ)が登場した小型自動車「フォルクスワーゲン・タイプ1」(2003年に生産終了)を指す。その開発は、オーストリア/ドイツのカー・エンジニアであるフェルディナント・ポルシェと、彼を全面的にサポートしたナチス政権の二人三脚による国威発揚事業で、ドイツにおける四輪自動車の技術革新、産業としての発展、そして大衆への普及をもたらした。設計コンセプトは、廉価(維持費も含めて)で丈夫、乗車定員が一般的なニーズに合致すること(大人2名+子供3名、または大人4名)、高速な連続巡航速度(時速100キロメートル以上)、燃費のよさ(14.3キロメートル/1リットル以上)、空冷エンジンの採用、および「ビートル」の愛称で親しまれた流線型のスタイリングである。このうち流線型を別にすると、当時のドイツ・モダニズムが標榜した合理主義的・機能主義的デザインの精神に合致しており、また、同時代に各国で進められていた、プロダクト・デザイン(集合住宅、量産インテリア、家庭用品など)の「国民的モデル」の模索において、注目すべきヘヴィ・インダストリーの事例と言えるだろう。

著者: 橋本優子

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