2019年06月15日号
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ブルドーザー展覧会

Бульдозерная выставка(露), Bulldozer Exhibition(英)

1974年9月15日、ソヴィエトの非公式芸術の画家たちがベリャエヴォで当局の許可を得ずに自主的に開催した野外展覧会。政府が大量の警官を投入し、ブルドーザーと散水車によって展覧会を徹底的に破壊したことから「ブルドーザー展覧会」と呼ばれている。作品を展示したのは、首謀者であるオスカー・ラービンのほか、リマ・ザネフスカヤ、ウラジーミル・ネムーヒンら。ソヴィエトでは30年代に公的な芸術様式として社会主義リアリズムが採択されて以降、芸術家たちの自由な創作活動は制限されていた。53年のスターリンの死以降、抽象表現主義など西側の同時代の芸術が部分的に紹介され、その影響を受けた絵画が非公式に制作された。しかし62年の「モスフ(モスクワ現代芸術協会)の30年」展でフルシチョフが反ソヴィエト的な作品の出展を批判すると、非公式芸術の芸術家たちは弾圧を恐れて完全に地下で活動を行なうようになった。ブルドーザー展覧会はこのようなソヴィエトの芸術の状況に対する異議申し立てとして決行された。この事件は西側にも大きく報道され、ソヴィエト非公式芸術史上の最大の事件となった。批判を恐れた当局は74年9月29日にモスクワのイズマイロヴォ公園で4時間のみ展覧会を開催することを許可した。またブルドーザー展覧会の首謀者であるオスカル・ラービンは逮捕されて国外追放となり、家族とともにパリに移住した。

著者: 河村彩

参考文献

  • 「ソビエト現代美術 雪解けからペレストロイカまで」展カタログ, 世田谷美術館, 1991

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