2019年08月01日号
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プレファブ住宅

Prefabricated House

部材を工場で生産・加工し、建築現場でそれらの部材を組み立てた住宅。工場生産、加工される部材は、加工精度が高く、大量生産された部材を選ぶことで、コストを抑えることが可能である。また、建築現場での加工の必要がないため、設置もすばやく容易にすることが可能になり、それほど技術が高くない人でも組み立てることが可能である。そのため一般的には低コスト、加工精度の高さ、工期の短さといった利点と、一方で規格化されていることからくる自由度の少なさなどの欠点で知られている。歴史的には数千年前から、あらかじめ準備された部材を建築現場で取り付ける方法がとられていたことがわかっているが、第二次世界大戦後のイギリスで、爆撃された住宅をすばやく再建するためにプレファブ化が採用されたことで、世の中に広く知られることとなった。また、1950年代以降のアメリカでも、ツーバイフォーによる住宅をベースに、システム・キッチンやユニットバスなどのユニット化された住宅設備を組み込むかたちでプレファブ住宅は発展し、日本でも59年に大和ハウスからプレファブ住宅が発売されて以降、さまざまな種類のものが開発された。特に70年に積水化学工業と大野勝彦が共同で開発した「セキスイハイムM1」は、住宅モジュールをトラックで運搬可能な最大寸法で分割したもので、その生産方法の新規性や、販売数においても、日本の住宅業界に与えた影響は大きい。また、メタボリズムの代表的な建築である黒川紀章による《中銀カプセルタワービル》(1972)は、住戸となるカプセルを工場生産し、運搬し、躯体に取り付ける手法がとられており、広義の意味でプレファブ住宅の一種といえる。

著者: 有山宙

参考文献

  • 『プレファブ 近代建築の主役』, 内田祥哉, 講談社ブルーバックス, 1968
  • 『プレファブ住宅 組立式コンクリート住宅』, 黒川紀章, 住宅研究所, 1960

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