2019年08月01日号
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プロウン

Проун(露), Proun(英)

エル・リシツキーによる「新しいものの肯定のプロジェクト」、および彼によって制作された一連の絵画、グラフィック、造形の名称。リシツキーがヴィテプスクに滞在していた1919-20年に着手され、その後5、6年ほど継続して制作された。当時のヴィテプスクではシュプレマティズム絵画の創始者であるカジミール・マレーヴィチが大きな影響を及ぼし、芸術団体ウノヴィスを形成していた。プロウンもまたシュプレマティズム絵画の影響を受けて制作されたが、リシツキーはシュプレマティズムを建築と結びつけようとした。リシツキー自身はプロウンを絵画から建築への変化の「ステーション」と定義している。プロウンのシリーズは、立方体や直方体などの幾何学的形態が軸測投影図法(アクソノメトリー)によって描かれているため、一定の上下方向の感覚が失われ、複数の方向から見ることが可能である。単なるシュプレマティズム絵画の一種であることを超えて、プロウンでは新しい建築のモデルの役割を果たすことが構想された。

著者: 河村彩

参考文献

  • 『ロシア・アヴァンギャルド4 コンストルクツィヤ 構成主義の展開』, 五十殿利治、土肥美夫編, 国書刊行会, 1991
  • 『エル・リシツキー 構成者のヴィジョン』, 寺山祐策編, 武蔵野美術大学出版局, 2005

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