2019年06月15日号
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ポピュラックス文化

Populuxe Culture

「ポピュラックス」とは「ポピュリズム(大衆主義)」と「ラグジュアリー(豪華さ)」をあわせた造語で、チープ感とゴージャス感が同居する1950年代のアメリカ大衆文化を形容する用語である。トーマス・ハインの著作『ポピュラックス(Populuxe)』(1986)から生み出された。ハインによれば、語尾の「e」に明確な意味はなく、「クラス感」を与えるために付したという。その典型的なイメージは、インダストリアル・デザインであれば、機能・用途がない「魚のひれ」のような華麗なパーツで飾られたピカピカの大型自動車、グラフィック・デザインであれば、過剰なまでに明るく色気を振りまくブロンド女性などがあしらわれた劇画調コミックやハリウッド映画のポスターなどである。ポピュラックス文化の特徴としては、家庭電化製品、日用雑貨、化粧品など、誰もが手に入れられるモノが氾濫する日常の有り様と、それらの一つひとつのモノについて、プロダクトとしての本質的なよさを極めるよりは、大衆が憧れを感じるような大仰な装飾や、パッケージやキャッチフレーズによって付加価値を添えることが挙げられる。

著者: 橋本優子

参考文献

  • Populuxe: The Look and Life of America in the '50s and '60s, from Tailfins and TV Dinners to Barbie Dolls and Fallout Shelters, Thomas Hine, Knopf, 1986

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