2019年06月15日号
次回7月1日更新予定

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ミニスカート

Miniskirt

1960年代に主に先進諸国に出現した、裾が膝より上に位置するスカートの総称で、直立時に膝頭が見えないものは、通常ミニスカートと呼ばれることはない。ミニスカートの創始者は、マリー・クワントかアンドレ・クレージュかという論争が繰り広げられてきたが、これは販売をはじめたのはクワントが先で、パリ・コレクションで最初に発表したのがクレージュだからである。それゆえ、クワントこそが元祖と考えられることもあるが、彼女も実際にはストリートで出現しはじめたミニスカートを商品として販売したにすぎない。一方でクレージュは、あくまでも普段着であったミニスカートを、「作品」としてパリコレのステージに上げて見せた。一部の風俗を普遍化して女性全員の日常着としたクワントと、ミニスカートのもたらす身体感を美意識として再解釈したクレージュの成したことはまるで違うため、先行者を決める論争には意味がないと言えよう。その後、ミニスカートはツイッギーという相応しい身体を見出し、時代のアイコンとなっていく。ツイッギーは、67年には来日も果たし、それと前後して日本でもミニスカート・ブームが起きた。ミニスカートは、女性も男性同様の走り回れるほど活発な身体を持っているということを示したが、同時にそれは、太ももの内側というそれまで隠されていた部位をさらすことでもあり、それゆえ次第に男性的なまなざしに絡めとられることで性の誇示という意味合いを帯び、急速に自由な身体という意味を失っていった。

著者: 井上雅人

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