2019年09月15日号
次回10月1日更新予定

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モダン・マスターズ

Modern Masters

19世紀以降のいわゆる近代美術から現代美術において、同時代及び後世の芸術、アーティストに多大な影響を与えたとされる「大家、巨匠」の総称である。これに対する言葉が「オールド・マスターズ」で、同じく「大家、巨匠」の総称ではあるが、18世紀以前(15世紀から18世紀/または16世紀から18世紀初頭)の「大家」を指す。これはオールド・マスターズの定義でも同様であるが、モダン・マスターズとみなされる基準を一言で言うならば、美術史上重要な人物で、それぞれの芸術運動や動向を代表するアーティストであることである。そしてこのモダン・マスターズに誰が含まれるかについて完全に断定するのは難しいが、仮にニューヨーク近代美術館(MoMA)の出版物などを参考にすると、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ、アンリ・マティス、パブロ・ピカソ、マルク・シャガール、コンスタンティン・ブランクーシ、ジャクソン・ポロック、アンディ・ウォーホル、ジャスパー・ジョーンズなど、まさに近代から現代にかけて「大家」と形容されることに相応しい怱々たる顔ぶれが挙げられる。しかしながら、この言葉の曖昧さや研究対象のアーティストの評価を研究前から断定してしまう可能性が多分にあることなどの理由から、美術史などにおける専門的研究や議論などの分野で、この「モダン・マスターズ」という言葉の使用は避けられる傾向にある(オールド・マスターズも同様)。よって、このモダン・マスターズという表現は、あくまでもオークション・ハウスなどにおいて分類を明確にするためなど、便宜上使用される一表記として認識すべきだろう。

著者: 小野寛子

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